2025年6月(一部2025年5月)の間に発表があったWEB広告メディアのアップデート情報をいくつかピックアップしました。
参照元サイトは英語版のみの場合もあります。
Google広告のアップデート情報
デマンドジェネレーションキャンペーンに、最適化新機能が追加
参照元:Google広告ヘルプ – デマンド ジェネレーション キャンペーンに YouTube の後続視聴を重視する最適化機能が登場
Google広告のデマンドジェネレーションキャンペーンに、新たな最適化機能が追加されます。今回のアップデートでは、「YouTubeのエンゲージメント」をより効果的に高めるため、後続視聴を重視したターゲティングが可能になりました。
■「後続視聴」とは?
広告を視聴したユーザーが、そのまま広告主のYouTubeチャンネル内の別の動画を再生すること。
- YouTubeチャンネル内の動画視聴を促進し、エンゲージメントを向上。
- 視聴後も関心を持って動画を見続けるユーザーにリーチ可能。
YouTubeチャンネルの登録者や視聴回数を増やしたい、ブランドのストーリーを深く伝えたい場合におすすめです。
【検索広告】スマート自動入札の「入札範囲拡大」機能(ベータ版)を提供開始
参照元:Google Ads & Commerce Blog – Expand your universe of conversions with Smart Bidding Exploration.
Google広告ヘルプ – スマート自動入札の入札範囲拡大機能(ベータ版)について
Google広告は、目標広告費用対効果(ROAS)を利用している検索キャンペーン向けに、スマート自動入札の「入札範囲拡大」機能(ベータ版)の提供を開始しました。
この新機能では、既存のROAS目標を維持しながら、AIがこれまで入札対象とならなかった検索語句を探索・最適化し、新たなコンバージョン機会を獲得できるようになります。
・具体例
従来の入札 | 新しいアプローチ |
「住宅ローン」など成果が実証されたキーワードに集中 | 「家を買う方法」などの間接的なキーワードにも入札が可能に |
高確度な見込み客のみを追求 | 潜在層も含めたリードの拡大を狙う |
AIの機械学習に依存するため、入札上限や予算制限があるキャンペーンでは効果が十分に発揮されにくく、推奨されません。効果を最大化するには、事前の準備と実験設計が極めて重要です。まずは既存のキャンペーンに実験的に導入し、ROASの一時的な低下リスクを管理しながら、成果の拡大を図ることが成功のカギとなります。
Google Ads API「v20」公開
参照元:Google Ads Developer Blog – Announcing v20 of the Google Ads API
Google広告は、Google Ads APIのバージョン20(v20)をリリースしました。
今回のアップデートでは、P-MAXキャンペーンやデマンドジェネレーションキャンペーンの機能拡張をはじめ、より詳細なレポート分析やターゲティング精度の向上が図られています。
・主なアップデート内容
- P-MAXキャンペーン:キャンペーン単位で除外キーワードを追加可能に
- デマンドジェンキャンペーン:広告ネットワーク別のレポートがより詳細に(YouTube、マップ、Discover、Gmail別に分割)
- YouTube Select Lineups:Audience Insightsで新ディメンションとして利用可能に(※対象アカウントのみ)
- リーチ予測の高度化:自社の1stパーティユーザーリストを使って、より精度の高い予測が可能(※対象アカウントのみ)
- オーディエンス分析:デバイス別セグメント、動画指標の追加、地域別の絞り込み機能(※対象アカウントのみ)により、オーディエンスデータをより正確に分析
Yahoo!広告のアップデート情報
LINEビジネスIDとYahoo! JAPANビジネスIDが統合へ
参照元:LINEヤフー for business -【Yahoo!広告】ビジネスIDの統合に関するお知らせ
LINEヤフーは、法人向けサービスの利便性向上を目的として、「Yahoo! JAPANビジネスID」と「LINEビジネスID」を統合し、新たに「ビジネスID」へ移行することを発表しました。Yahoo!広告では将来的に「Yahoo! JAPANビジネスID」の利用を終了する予定です。
※2025年7月23日実施(水)予定(日程は変更になる場合があります。)
■対象ユーザー
Yahoo! JAPANビジネスID または LINEビジネスIDを利用中の法人ユーザー
■対象サービス
Yahoo! JAPANビジネスIDで利用していたサービス(順次統合) ・Yahoo!広告(2025年6月頃に移行案内予定) ・その他の広告・コマース関連サービスも順次対応予定 |
LINEビジネスIDで利用していたサービス(すべて対象) ・LINE公式アカウント ・LINE広告 ・ビジネスマネージャー ・LINEヤフーマーケティングキャンパス など |
■Yahoo!広告ユーザー向けの変更点
- ログイン方法の変更
・ビジネスIDでのログインがYahoo!広告でも可能になります。
・LINE広告・LINE公式アカウントと共通IDでの管理が可能に。
・Yahoo! JAPANビジネスIDのワンタイムパスコードによるログインは2026年3月頃終了予定です。 - 権限管理の変更
・現在の権限機能/統合後の対応
・ツール管理権限/利用権限/終了(法人管理権限に一本化)
・従業員アカウントの追加/法人管理権限ユーザーのみが可能に - アカウント移管の仕様変更
・2025年8月1日以降、アカウント移管時に移管元の権限変更・解除は自動で行われません。
・意図しないユーザーが操作権限を持つ可能性があるため、事前に権限の確認を推奨。 - アカウント招待の方法変更
・今後は、Yahoo! JAPANビジネスIDではなく、メールアドレス宛に招待する形式に変更。
■ユーザーへの影響と対応
- ビジネスID統合後のログイン方法の変更に備える(現在のログインIDでサービスの利用は継続可能)
- ログイン画面は、LINEヤフー共通デザインに変更
- 権限管理の仕組みやアカウント移管手順の変更を理解統合済IDの運用に切り替える準備(ヘルプ記事・資料を参照)
■今後のスケジュールと対応のポイント
- 2025年7月23日~:ビジネスID統合の開始(ログイン方法・権限管理変更)
- 2025年8月1日~:アカウント移管時の仕様変更
- 2026年3月予定:Yahoo! JAPANビジネスIDのワンタイムパスコードログイン終了
今後、LINEヤフーの法人向けサービスを利用する際は、「ビジネスID」が共通基盤となります。
Yahoo!広告をご利用の方は、2025年6月以降、ID統合の案内が届き次第、早めの対応をおすすめします。
サービスごとの移行スケジュールや詳細は、Yahoo!広告の公式サポートを随時ご確認ください。
『【検索広告】自動入札タイプ「拡張クリック単価」の提供終了』
参照元:LINEヤフー for business -【検索広告】自動入札タイプ「拡張クリック単価」の提供終了について
Yahoo! 検索広告は、自動入札タイプの拡充と機能改善を進める中で、「拡張クリック単価」の提供を2025年6月30日(月)をもって終了します。拡張クリック単価を設定したままの場合、自動的に「個別クリック単価」へ移行されます。
なお、Google広告の検索広告およびディスプレイ広告では、2024年10月より拡張クリック単価(eCPC)の選択ができなくなり、2025年3月以降は個別クリック単価入札戦略へ自動移行されています。Yahoo!広告もこれに合わせた対応となります。
Google広告 拡張クリック単価(eCPC)~終了後の入札戦略~※ホワイトペーパーはお申込み完了後、DLページのリンクを送信します。Googleが、広告入札戦略の一つである「拡張クリック単価(ECPC)[…]
Googleは「検索広告およびディスプレイ広告での拡張クリック単価の終了」を発表し、2024年9月6日頃からGoogle広告アカウントに通知が届いています。入札戦略のひとつである拡張クリック単価(拡張CPC、eCPC)の廃止は、Goog[…]
『【ディスプレイ広告】計測タグ&新コンバージョンAPIの提供開始』
参照元:LINEヤフー for business -【ディスプレイ広告】計測タグと新しいコンバージョンAPIの提供開始について
Yahoo! ディスプレイ広告において、新たに「計測タグ」と「コンバージョンAPI」の提供を開始します。
■計測タグ
新たに提供される「計測タグ」は、ユーザーの行動(イベント)をサイト上で記録し、以下の用途に活用可能です。
タグの種類 | グローバルスニペット + イベントスニペット |
対応用途 | コンバージョン・リターゲティングなどに1つで対応 |
メリット | タグ設置・管理の簡素化、精緻なイベント単位での測定が可能 |
従来のタグ(サイトジェネラルタグ、コンバージョン測定タグ、コンバージョン測定補完機能タグ、サイトリターゲティングタグ)は引き続き利用可能ですが、将来的には提供終了予定です。今後は新タグの導入をおすすめします。
■新しいコンバージョンAPI
新APIでは、広告ブロッカーやブラウザーの制限による影響を受けにくい1st Party Cookieを利用したサーバーサイド型の計測が可能です。
測定手法 | Cookie制限の影響を受けにくいサーバー側測定 |
測定対象 | コンバージョン計測 + オーディエンスリスト蓄積 |
1st party Cookie発行の必須条件 | アカウントの自動タグ設定ON + グローバルスニペット設置済み |
Yahoo!広告の新たな計測タグとコンバージョンAPIは、広告運用の精度・効率・柔軟性を高めるための重要なアップデートです。今後のサービス拡張にも対応する仕組みとなっているため、導入をご検討ください。
※2025年6月30日(月)実施予定(日程は変更になる場合があります。)
『【ディスプレイ広告(運用型)】サーチキーワードターゲティングの提供終了』
参照元:LINEヤフー for business -【ディスプレイ広告(運用型)】サーチキーワードターゲティングの終了に伴う自動移行と提供終了について
Yahoo! ディスプレイ広告(運用型)において、サーチキーワードターゲティングの提供終了に伴い、自動移行および設定変更が段階的に実施されます。
■サーチキーワードターゲティングとは?
検索ユーザーの行動履歴(検索語句)をもとに、意図に合わせて広告配信できるターゲティング機能。
サーチキーワードターゲティングの終了後は、オーディエンスリストターゲティングの「高度なセグメント」への移行が推奨されています。
- 2025年7月16日(水):キーワードリストの広告グループ関連付けを終了。自動移行の設定選択も不可に。
- 2025年7月22日(火):自動移行の処理を開始。
- 2025年8月下旬:自動移行の完了と同時に、サーチキーワードターゲティングの提供を正式終了。
- 2026年春頃:パフォーマンスレポート上でのデータ取得も終了予定。
■自動移行と終了処置の内容
自動移行 | ・直近で配信実績あり ・移行先のオーディエンスリストが上限以内 キーワードリストを「高度なセグメント」へ変換し、同一広告グループで再設定。既存のリスト関連付けは削除。 |
終了処置 | ・直近で配信実績なし |
※高度なセグメントとは、任意のフリーワードを入力すると、それを基に拡張・最適化を行い、ユーザーリストを作成して広告配信を実施します。登録したキーワードに加え、そのキーワードと関連性の高いワードを検索したユーザーにも対象を拡張し、さらにアクションが期待できるユーザーを選定して広告を配信します。
参照元:LINEヤフー for business – 高度なセグメントで実現する進化版のサーチキーワードターゲティングとは?
サーチキーワードターゲティングの終了により、Yahoo!ディスプレイ広告のターゲティング設計が変化します。今後は「オーディエンスリストターゲティング(高度なセグメント)」を活用した運用が主軸となるため、早めの切り替えと実績データの保存が重要です。
【ディスプレイ広告(運用型)】実績のない高度なセグメントの連携停止へ
参照元:LINEヤフー for business -【ディスプレイ広告(運用型)】実績のない「高度なセグメント」リストのデータ連携停止について
Yahoo!ディスプレイ広告(運用型)において、実績がない「高度なセグメント」リストのデータ連携を停止する措置が導入されます。これはターゲティング精度の向上を目的とした運用改善の一環です。
■対象リスト
高度なセグメントのうち、過去100日間にインプレッション実績がないもの。停止されたリストには、広告管理ツール上で三角形のアイコンが表示されます。
該当するオーディエンスリストは自動でデータ連携が停止されます。実績のないまま放置されている高度なセグメントは、今後も停止対象になる可能性があるため、定期的なリストのメンテナンスが必要です。
※2025年7月9日(水)より対象リストの自動停止が開始予定(日程は変更になる場合があります。)
【検索広告(ショッピング)】カルーセル表示を開始
参照元:LINEヤフー for business -【検索広告(ショッピング)】検索連動型ショッピング広告のカルーセル表示を開始
Yahoo!検索広告(ショッピング)において、検索結果の最上部にショッピング広告(SSA)がカルーセル形式で表示されるようになりました。
※2025年6月11日より実施
- 表示場所:検索結果ページ(第一階層)のみ。商品一覧ページには非対応。
- 表示面積が拡大:複数商品が横スクロールで表示され、視認性がアップ
- 最上部への露出が可能:クリックが集中しやすい位置に表示されるため、流入増が期待
- 広告表示枠が最大10件に:これまでより多くの商品が一度に露出可能
カルーセル表示により広告競争も活発になる可能性があるため、以下の点を見直すことが推奨されます。
- 商品フィードの最適化(商品タイトル・画像・価格など)
- 入札単価や予算の調整
- 表示実績の分析(インプレッション、クリック数、CTRなど)
【検索広告】グラフ表示のフィルター適用機能を追加
参照元:LINEヤフー for business -【検索広告】グラフ表示エリアへのフィルター適用機能を追加
Yahoo! 広告では、検索広告アカウントのキャンペーン一覧画面に「フィルター適用」機能が追加されました。
・「フィルター適用」をオンにした場合
一覧で設定したフィルター条件に合致するデータのみがグラフに反映されます。※削除済みのデータは含まれません。
・「フィルター適用」をオフにした場合
フィルター条件に関係なく、すべてのデータ(削除済みを含む)がグラフに表示されます。
【検索広告】広告表示アセットの削除機能が追加へ
参照元:LINEヤフー for business – 検索広告(ショッピング)商品情報掲載の無料化について
Yahoo!検索広告において、広告表示アセットを削除できる新機能が提供開始予定です。
不要なアセットを整理することで、広告運用の効率化や利便性の向上が期待されます。
検索広告の全アセット(画像、ファビコンなど)が対象となります。
一括で最大100件まで削除でき、削除されたアセットは一覧から非表示になるだけでなく、アカウントから完全に削除されます。
※2025年7月頃実施予定(日程は変更になる場合があります。)
Microsoft広告のアップデート情報
Microsoft Advertising 最新アップデートまとめ
参照元:Microsoft Advertising – New custom report builder and other product updates for June
Microsoft広告では、複数の機能アップデートを発表しました。レポート機能の高度化・P-MAXの運用最適化といった内容が中心です。
■レポート機能の刷新:カスタムレポートビルダー登場
- レポートホーム画面のデザインを刷新、テンプレートやよく使うレポートにすぐアクセス可能に
- フィルターの適用、デバイスやオーディエンスなどの内訳を追加可能
■P-MAXキャンペーン:オークションのアップデート+新機能追加
- オークション変更
P-MAXと通常のショッピングキャンペーンが同一商品を配信している場合、広告ランク順に表示(P-MAXの優先はなし)
管理の柔軟性:広告主が予算やターゲットを調整しやすくなり、運用の複雑さを軽減 - 以下の支援機能が利用可能に
・スクリプトと自動化ルール
・アセットグループのコピー&ペースト
・新規顧客獲得目標の設定(パイロット版)
・コンバージョン診断タイルで問題の早期発見
■Google/Meta インポート機能の改善
Google広告または Meta広告で使用しているカルーセル広告の画像を、ネイティブ広告としてMicrosoftにインポート可能になります。
時間の節約とスムーズなキャンペーン設定が可能になります。広告プラットフォーム間でキャンペーンのパフォーマンスとブランドの一貫性を維持し、広告効果全体を向上させることにも役立ちます。
■Shopify連携強化:より多くの国で商品広告が可能に
ShopifyストアからMicrosoft広告アカウントに接続し、商品カタログを同期できるため、商品が自動的にMicrosoft BingとMSNのショッピングページに商品リスト広告として表示されます。
日本、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペインなどで利用可能です。
弊社ではWeb集客の分析や改善提案など、製造業・建築業に特化したデジタルマーケティングのプロがトータルサポートを行っております。いつでもご相談ください。
2025年4月(一部2025年3月)の間に発表があったWEB広告メディアのアップデート情報をいくつかピックアップしました。参照元サイトは英語版のみの場合もあります。Google広告のアップデート情報P-MAX 最新アップデートま[…]