2025年11月(一部2025年10月)の間に発表があった、Google広告やYahoo!広告、Microsoft広告などのWEB広告メディアのアップデート情報をいくつかピックアップしました。
参照元サイトは英語版のみの場合もあります。
Google広告のアップデート情報
Google検索結果ページの簡素化:最新アップデートまとめ
参照元:Google検索セントラル ブログ – 検索結果ページの簡素化に向けた取り組みの最新情報
Googleは、検索結果ページをよりシンプルにし、ユーザーが必要な情報やWebサイトに迅速にアクセスできるよう改善を進めています。2025年11月の最新アップデートでは、使用頻度の低い機能の段階的廃止が発表されました。
〈廃止される主な内容〉
- 利用頻度の低い検索機能やインタラクション要素
- Search ConsoleおよびそのAPIでの特定構造化データタイプのサポート(2026年1月終了)
〈今回のアップデートのポイント〉
- 目的:検索結果ページの簡素化、速度向上、ユーザーが情報を効率的に見つけられる環境の提供
- 対象:使用頻度が低く、ユーザーに大きな価値を提供していない機能
- 影響:ほとんどの検索で大きな変化はなし。ページがシンプルになり、検索速度が向上
- 期間:段階的に廃止予定。特定機能の構造化データサポートは2026年1月で終了
Google Search Consoleに「クエリグループ」機能が追加
参照元:Google検索セントラル ブログ – Search Console Insightsにクエリ グループを導入
Googleは、Search Console Insightsに新機能「クエリグループ」を導入しました。これは、類似する検索クエリをまとめて表示する機能で、ユーザーの検索意図をより簡単に把握できるようになります。
〈クエリグループの機能〉
- グループ化:AIを活用し、類似クエリを自動でまとめる
(例)「ワカモレ ディップの作り方」「ワカモレ ディップのレシピ」「簡単なワカモレ ディップのレシピ」 - 表示形式:個々の長いクエリリストではなく、ユーザー関心を示す検索語句のリストを表示
- パフォーマンス確認:グループ全体の合計クリック数を確認可能
- 詳細分析:グループをクリックすると、個々のクエリごとのパフォーマンスも確認できる
- 分類:上位(クリック数が最も多いグループ)、増加傾向(クリック数が大きく増えたグループ)、減少傾向(クリック数が大きく減少したグループ)の3種類で表示
〈クエリグループの活用メリット〉
- 大量の検索クエリを整理し、ユーザーの意図を把握しやすくなる
- コンテンツ戦略の立案が効率化される
- 検索パフォーマンスの変化を視覚的に把握可能
Search Console Insightsの新しい「クエリグループ」を活用して、ユーザーの検索意図をより正確に分析し、コンテンツ戦略に役立てましょう。
デマンドジェネレーションキャンペーンに、新機能が追加
Google広告のデマンドジェネレーションキャンペーンは、YouTubeやGoogleの視覚的プラットフォームでブランド認知とコンバージョンを同時に向上させる広告ソリューションです。11月のアップデートにより、効率的・柔軟に運用できるようになりました。AIによる自動最適化やA/Bテストを活用することで、最大の広告効果を狙えます。
| 機能 | 内容 | メリット |
| AIによる画像・動画の拡張 | 広告バリエーションを自動拡張・最適化 | キャンペーンの効率的なスケールアップ |
| Pathmaticsの素材利用 | 他媒体で成果が高い画像・動画をデマンドジェネレーションキャンペーンに移行可能 | 効果的なクリエイティブの再利用が簡単に |
| アセット強化 A/Bテスト | クリエイティブのA/Bテストを簡単に実施 | 最も効果的なアセットを特定し最大活用 |
| Discoverフィードのブランド管理 | 適合性管理機能と除外カテゴリを利用可能 | ブランド安全性を維持しつつ広告効果を最大化 |
YouTubeフィードとDiscoverに「ブランド適合性コントロール」が拡張
参照元:Google広告ヘルプ – YouTubeフィードと Discoverの新しいブランド適合性コントロール
Googleは、広告主が「ブランドにふさわしいコンテンツ環境」に広告を掲載できるよう、YouTubeフィードとDiscoverに新たなブランド適合性コントロールを導入しました。これにより、YouTube、Discover、Googleディスプレイ ネットワーク全体で一貫したブランド適合性設定が可能になりました。
■ブランド適合性コントロールの対応範囲が拡大
〈新たにコントロール可能になった広告枠〉
| YouTube ホームフィード YouTube「次のおすすめ」フィード | 新たに対応(今年後半に正式リリース) |
| Discover | すでに対応、除外コンテンツテーマも利用可能 |
以下のキャンペーンで、今回の新しいコントロールが利用可能になります。
| ・動画リーチキャンペーン ・動画視聴キャンペーン ・P-MAX ・デマンドジェネレーション ・その他、YouTubeフィードやDiscoverが含まれるすべてのキャンペーン |
また、購入プラットフォーム全体(Google広告、DV360など)で一貫した管理が可能です。
〈拡張された管理機能でできること〉
- 管理の一元化
YouTube と Discover の適切性設定を一箇所で管理し、運用負荷を軽減。 - ブランドに適した広告枠だけに配信
不適切なコンテンツを避けつつ、フィード面など価値の高い広告枠に安心してアクセス可能。 - パフォーマンス向上に寄与
利用可能な広告枠が広がり、より多くのオーディエンスにリーチできる。
すでに適用中の設定がある場合、広告主は特に対応の必要はありません。既存の広告枠モードや除外テーマは、自動的に新しい広告枠にも適用されます。
今回のアップデートにより、広告主は ブランド適合性を担保しながら、YouTubeフィードやDiscoverなど価値の高い広告枠にリーチできる ようになりました。これまでブランド適合性の理由で利用を避けていた広告枠がある場合、今回の新コントロールを使ってテストする価値があります。運用の効率化とパフォーマンス向上の両面でメリットがあるため、設定の確認やテスト導入をおすすめします。
Yahoo!広告のアップデート情報
【Yahoo!広告】Yahoo!広告スクリプトの変更と新しいアクセス権限への同意について
参照元:LINEヤフー for business -【Yahoo!広告】Yahoo!広告 スクリプト スクリプトの変更と新しいアクセス権限への同意について
Yahoo!広告スクリプトを利用中の方に向けて、スクリプトの修正と新しいアクセス権限への同意が必要となるアップデートが発表されました。対応が完了しない場合、スクリプトが正常に動作しなくなる可能性があるため、注意が必要です。
〈対象サービス〉
・Yahoo!広告 スクリプト(Googleドライブ連携を利用しているスクリプトが対象)
■スクリプトの修正
〈対象〉DriveApp.getXX 関数を利用し、Googleドライブ上のファイル・フォルダを読み取るスクリプト。アクセス権限の変更により、修正前のスクリプトは利用不可となるため。

※実施期間:現在〜2026年1月7日(水)
■新しいアクセス権限への同意
〈対象〉Yahoo!広告 スクリプトでGoogle連携機能を利用しているビジネスID
〈内容〉広告管理ツール内の「外部ツール連携」に同意画面が表示される

■新しいアクセス権限への同意方法(手順)

- Yahoo!広告 スクリプト画面 → 外部ツール連携ページへ移動
- ①ステータスに「(警告)連携済み」が表示されている場合は、再同意が必要
- ②「Sign in with Google」をクリックし、表示される外部サイトで同意
- ステータスが「連携済み」になれば完了
・アクセス権限への同意はビジネスID単位で反映され、承認した全スクリプトに適用されます。
※同意が必要な期間:2025年11月12日(水)〜2026年1月7日(水)
【検索広告】コンバージョンAPIの提供を開始
参照元:LINEヤフー for business -【検索広告】コンバージョンAPIの提供開始について
Yahoo!広告の検索広告において、コンバージョンAPIの提供が開始されました。
ブラウザ規制や広告ブロッカーの影響を受けずに、より正確なコンバージョン計測が可能になります。
この機能は検索広告専用のAPIで、すでにディスプレイ広告で提供されているコンバージョンAPIとは別機能です。
〈利用条件〉
・APIを使ったアプリケーション開発・運用環境が必要
〈対応予定〉
・サーバーサイドGoogleタグマネージャーも対応予定(当初10月ごろ対応予定と案内されていたが遅延→対応完了後に改めて案内予定)
※実施日:2025年9月10日リリース(11月6日アップデート完了)
■コンバージョンAPIとは、Webサイトやアプリで発生したアクション(コンバージョンなど)のデータを、ユーザーのブラウザを介さず、広告主のサーバーから直接広告媒体(Yahoo!広告など)のサーバーへ送信する仕組みです。
- 正確な計測:ブラウザーのCookie規制や広告ブロッカーによる制限の影響を受けにくい
- データ欠損の防止:従来タグの計測が制限される環境でも計測が可能
- 最適化の精度向上:正しいデータを元に入札・配信最適化が機能
【検索広告】「広告アセットの充実度」にクイックリンクアセットが追加
参照元:LINEヤフー for business -【検索広告】「広告アセットの充実度」の評価指標にクイックリンクアセットを追加
Yahoo!検索広告において、広告効果改善に役立つ指標「広告アセットの充実度」がアップデートされ、クイックリンクアセットも評価対象に追加されました。これにより、レスポンシブ検索広告の設定最適化がより正確に行えるようになります。
※実施日:2025年10月28日までに、検索広告の全アカウントへの適用が完了
■広告アセットの充実度とは、レスポンシブ検索広告の設定が「効果的なパフォーマンスを期待できる状態か」を示す指標で、「非常に高い」「高い」「平均的」「低い」の4段階で表示されます。
■クイックリンクアセットとは、広告文の下部に、最終リンク先とは異なるページへのリンクを表示できる機能です。Webサイトのトップページ以外のページに直接誘導でき、コンバージョン率の向上に貢献します。表示要素として「クイックリンクテキスト(タイトル)」「説明文」「表示URL(最終リンク先)」で構成されます。
〈充実度を高めるためのポイント〉
今回の変更に伴い、Yahoo!広告は以下を推奨しています。 |
今回のアップデートにより、レスポンシブ検索広告の評価指標がより実態に即したものとなり、
クイックリンクアセットの重要性が一段と高まりました。
【Yahoo!広告】2025年9月の管理ツール改善内容まとめ
参照元:LINEヤフー for business -【Yahoo!広告】広告管理ツール改善内容のご紹介
Yahoo!広告では、広告主の使いやすさ向上に向けて、管理ツールの改善を継続的に行っています。今回は、2025年9月に実施されたアップデートの中から、使い勝手が向上するポイントをまとめてご紹介します。
◆検索広告:キーワード作成画面に「最適化提案」が統合
新しいキーワード追加の提案を、作成画面で直接反映できるように改善。

・最適化提案に「新しいキーワードの追加」がある場合、→ キーワード作成画面に提案内容が自動表示
・そのまま →「+」ボタン、または「全てのキーワードを追加」をクリックするだけで追加可能
・別タブで確認したりコピペする手間が削減され、作業効率アップ
◆検索広告・ディスプレイ広告共通:タブが便利に
パフォーマンスデータ・予算管理のタブが「右クリック対応」に変更。

・MCCアカウントの画面で、「パフォーマンスデータ」「予算管理」のタブが「アンカーリンク」に変更
・これにより、右クリックから →「新しいタブで開く」「新しいウィンドウで開く」が可能に
・複数画面の比較や、別タブ操作がスムーズに
◆アカウント間の前払金移動:制約ルールを画面上部に常時表示
・アカウント間の前払金移動には次の制約があります。
・毎月1日〜数日間は前払金移動不可
・前月分の「月次利用明細」表示後に移動可能
・これまで場所がわかりにくかったため、 → 画面上部に常時表示
◆「ヘルプ」メニューの改善
・広告管理ツール右上の「ヘルプ」メニュー → お問い合わせ先の情報がよりわかりやすい表示に
Microsoft広告のアップデート情報
11月のアップデートまとめ
参照元:Microsoft Advertising – Asset-level editorial review and other updates for November
11月は、広告主の声を反映した「アセット単位での審査強化」と、成果改善につながる「コンバージョン遅延インサイト」、さらにレポート機能を使いやすくする「Curateのアップデート」が公開されました。
年末の繁忙期に向け、運用効率を高める重要なアップデートが多く含まれています。
◆アセット単位の審査で、レビュー中断を最小化
■見出し・説明・画像を「個別に審査」
従来は広告全体で審査されていましたが、今回のアップデートで、見出し、説明文、画像などをアセット単位で評価できるようになりました。
〈改善ポイント〉
- 不承認アセットのみが審査保留
→ 他アセットが承認されていれば広告配信は止まらない(不承認による 全広告停止のリスクが減少) - 配信ステータスがより明確に
- プラットフォーム内で異議申し立て・編集・削除が可能
→ 運用の柔軟性が向上
〈新しい配信ステータス(3種類)〉
- 必須アセットが不承認:配信に重大な影響
- ほとんどのアセットが不承認:配信はできるが要対応
- 一部のアセットが不承認:早めの対応推奨
APIには既に対応済みで、Microsoft Advertising Editorも年内に対応予定です。
◆コンバージョン遅延インサイトを追加
■クリックから成果までの“タイムラグ”を可視化
多くの場合「クリック→コンバージョン」に時間差が生まれるのが一般的です。今回のアップデートでは、コンバージョンまで何日かかるのかを可視化する新指標が追加されました。
- 広告クリック後、任意の期間で90%のコンバージョンが発生するまでの日数を確認可能
- オンライン/オフラインの両方のコンバージョンに対応
〈活用メリット〉
- 実際のユーザー行動に基づいたデータで戦略調整が可能
- コンバージョン発生までのタイミングを把握してキャンペーン最適化
- ROI(投資利益率)最大化の新たな機会を発見
※2025年6月1日以降に発生したクリックが対象
◆Microsoft Curateのレポート機能を改善
Microsoftは、デジタル資産やファーストパーティデータを最大限に活用できるよう、Curateのレポート機能を強化しました。今回のアップデートにより、レポート作成がより効率的で直感的に行えるようになっています。
〈主な改善点〉
- ナビゲーションの簡素化
メトリクス、ディメンション、フィルターをすばやく見つけられるよう、レイアウトを改善 - 使いやすさの向上
結果ページ上で直接、期間、フィルター、ディメンションの調整が可能
→ 作業時間を短縮し、より効率的にレポート作成が可能
◆今月のまとめ
今回のアップデートは、運用者にとって以下の3つの価値をもたらします。
- 広告配信の「中断リスク」が減る
- コンバージョン評価の精度が上がる
- レポート作成の時間が短縮される
12月には、来年に向けた Microsoft Advertising の最新ロードマップも公開予定とのこと。
引き続き見逃せないアップデートが続きます。
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2025年10月(一部2025年9月)の間に発表があった、Google広告やYahoo!広告、Microsoft広告などのWEB広告メディアのアップデート情報をいくつかピックアップしました。参照元サイトは英語版のみの場合もあります。[…]


