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GA4の参照元とは? 流入経路分析レポートの確認方法を解説

GA4の参照元とは? 流入経路分析レポートの確認方法を解説

GA4(Google アナリティクス 4)で収集されるデータには、さまざまな情報が含まれています。その中で参照元とは、ユーザーが自社サイトに訪れる際の「元の場所(出発点、発信元)」を指し、どのWebサイトやアプリからアクセスがあったかを示します。

本記事では、「参照元」を使用した流入経路分析の必要性やレポートの活用方法について解説します。

GA4(Google Analytics 4):Googleが提供する無料のWeb解析ツール。Webサイトやアプリの訪問者数、ユーザーの行動、コンバージョン(目標達成)などのデータを収集・分析し、サイト運営者がパフォーマンスを把握し、改善するための情報を提供する。

参照元とは

参照元は、GA4のトラフィックの獲得元を分析する際に非常に重要なデータとなります。これにより、どのチャネル(例:検索エンジン、SNS、他のWebサイトなど)からの訪問者が多いか、またはどのキャンペーンや広告が効果的だったかを知ることができます。

例えば、参照元には以下のようなものがあります。

自然検索(検索エンジン)google(Google検索)、yahoo(Yahoo検索)、bing(Bing検索)
ソーシャルメディアfacebook.com(Facebook)、twitter.com(X(旧Twitter))、instagram.com(Instagram)、linkedin.com(LinkedIn)、youtube.com(YouTube)
リファラル(他のWebサイト)direct(直接アクセス:ブックマークやURL直接入力)

参照元URLとは

GA4の参照元URLとは、ユーザーが自社のWebサイトに訪れる前に存在していたページのURL、すなわち、ユーザーがどのWebページから遷移してきたのかを示す情報です。通常、これを「リファラー(referer」とも呼びます。
例えば、ソーシャルメディア(Facebook など)からの訪問の場合、参照元URLはそれぞれのプラットフォームのURL(https://www.facebook.com など)になります。

※「referer」はIT用語であり、「referrer」のスペルミスです。

GA4では、参照元URLを使用してユーザーの訪問経路をトラッキングします。この情報を活用することで、どのWebサイトからのリンク経由で訪問があったのか、流入トラフィックの状況を把握できます。

参照元/メディアとは

GA4では、参照元に加えて、参照元/メディアという組み合わせの指標を使って、トラフィックの詳細な分析を行うことができます。

メディア(Medium)は、ユーザーがWebサイトにアクセスする際の「手段」や「方法」を示します。一般的に、自然検索、広告、ソーシャルメディア、メールなどが該当します。

  • organic → 自然検索(GoogleやBingなどの検索エンジン経由)
  • cpc → 有料広告(Google広告などのクリック課金型広告)
  • display → ディスプレイ広告(バナー広告など)
  • social → ソーシャルメディア経由(X(Twitter)、Instagramなど)
  • referral → 他サイトのリンク経由(SNSやブログからの流入など)
  • email → メール経由(メルマガやキャンペーンメール)
  • none → 参照元が識別できない流入

例えば、ユーザーがGoogle検索経由で訪問した場合、メディアは「organic」となり、参照元/メディアの組み合わせでは「google / organic」と表示されます。

※指標:Webサイトやアプリのパフォーマンスを測定するための数値的なデータのこと

流入元とは

参照元(referer)と流入元(source)には、細かい違いがあります。流入元は、Webサイトに訪問したユーザーがどのチャネルやプラットフォームから来たのかを示す広義な指標です。流入元は、ユーザーがWebサイトに訪れる経路に応じた「種類」を示します。具体的には、検索エンジン、直接のURL入力、ソーシャルメディア、広告など、どのチャネルから流入したかという情報です
GA4(Google アナリティクス 4)の流入元には、主に以下のような種類があります。

自然検索(Organic Search)ユーザーがGoogle、Yahoo!、Bingなどの検索エンジンで検索を行い、自社サイトに訪れた場合、この参照元は「google.com」や「bing.com」など、使用された検索エンジンのURLになります。
リファラル(Referral)他のWebサイトのリンクから自社サイトに訪れた場合の参照元です。この場合、参照元URLはリンク元のWebサイトのURLになります。例えば、他のブログやパートナーサイト、ニュースサイトなどからの流入が該当します。
ソーシャルメディア(Social)ユーザーがFacebook、Instagram、X(Twitter)、LinkedInなどのソーシャルメディアプラットフォームを通じて自社サイトにアクセスした場合の参照元です。
ダイレクト(Direct)ユーザーがWebサイトのURLを直接入力してアクセス、またはブックマークやショートカットを使ってアクセスした場合の参照元です。これには、リンク元がないケースが含まれます。
メール(Email)メールキャンペーンから訪問があった場合、メール内のリンクをクリックして訪問したユーザーが、この参照元に該当します。通常、メールキャンペーンのURLやUTMパラメータが参照元に記録されます。
広告(Paid Search, Display)有料検索(Paid Search): Google広告やBing広告などの検索広告から流入した場合の参照元です。
ディスプレイ広告(Display): バナー広告など、ディスプレイ広告経由で流入した場合、広告の配信元URLが参照元となります。

参照元分析の必要性

GA4の参照元分析は、Webサイトやアプリへのトラフィックの出発点を把握し、どのチャネルが最も効果的であるかを理解するために非常に重要です。参照元分析を行うことで、マーケティング活動の最適化や戦略の改善に役立つデータを得ることができます。

ユーザーの行動と特性の理解

検索エンジン、SNS、広告など、どのチャネルを経由して訪問しているかを分析することで、ターゲットユーザーの行動や特性を把握できます。例えば、特定の地域や関心を持つユーザーが特定の広告をクリックしている場合、その層に向けた施策を強化することが可能になります。

キャンペーンや広告の成果測定

参照元分析を活用すると、特定のソーシャルメディア広告や検索広告がどれだけのコンバージョンにつながったかを測定できます。これにより、ROI(投資対効果)の高いチャネルやキャンペーンを特定できます。効果の高い参照元(特定の検索エンジンやSNSなど)に予算を集中させることで、成果を最大化できます。逆に、効果の低いチャネルには予算を削減し、マーケティングの効率を向上させることが可能です。

※Google アナリティクス4(GA4)において、「コンバージョン」は「キーイベント」に名称変更されました。

効果的なコンテンツの把握と最適化

参照元分析を活用すると、トラフィックが不足しているチャネルを特定できます。例えば、特定のSNSでのシェアが少ない場合、投稿や広告戦略を見直すことで改善が可能です。また、反応の良いコンテンツを強化し、類似のコンテンツを作成することで、さらなる流入の増加が期待できます。

参照元の活用方法

GA4(Google Analytics 4)のレポートで参照元を活用ことは、マーケティング施策を最適化するために非常に重要です。

「ユーザー獲得」レポートを使用する

「ユーザー獲得」レポートでは、ユーザーがどの経路(参照元)から自社サイトに訪れたかを確認することができます。

  1. 左側のメニューから[ライフサイクル] > [集客] > [ユーザー獲得]を選択します。
    ユーザー獲得レポート
  2. [チャネルグループ] > [+]をクリックして、参照元/メディア(source/medium)をフィルタリングします。

ユーザー獲得レポート

ユーザー獲得レポート 参照元/メディア

「トラフィックの獲得」レポートを使用する

「トラフィックの獲得」レポートでは、特定の参照元を中心に、トラフィックの獲得状況をさらに細かく追跡できます。このレポートは、特定の参照元がどれほどの効果をもたらしているのかを明確にするのに有用です。

  1. 左側メニューから[ライフサイクル] > [集客] > [トラフィックの獲得]を選択します。
  2. [チャネルグループ] > [+]をクリックして、参照元/メディア(source/medium)をフィルタリングします。

トラフィック獲得レポート 参照元/メディア

レポート内で、どの参照元が多くのセッションを生んでいるのか、またその参照元がどの程度のコンバージョンにつながっているのかを確認できます。

「カスタムレポート」を活用して詳細を分析する

GA4では、カスタムレポートを作成して、参照元データをさらに詳しく掘り下げることができます。たとえば、特定のキャンペーンのパフォーマンスや、異なる参照元間での比較分析を行うことが可能です。

  1. 左側メニューから[探索]を選択し、カスタム探索を選択します。
  2. 探索ツール内で「参照元」をディメンションとして追加し、「セッション数」や「コンバージョン数」などの指標と組み合わせて表示します。

カスタムレポート

このカスタムレポートで、各参照元からのトラフィックや成果を比較し、どの参照元が最も効果的かを把握します。

※ディメンション:データを分類・グループ化するための基準や属性のこと

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UTMパラメータを使用してパフォーマンスをトラッキングする

GA4では、リンク先URLにキャンペーン用のUTMパラメータ(utm_source, utm_medium, utm_campaignなど)を追加することで、特定の広告キャンペーンやマーケティング施策からの流入をより細かく追跡できます。

  1. GA4の「ユーザー獲得」や「トラフィックの獲得」レポートを開きます。
  2. レポート内で「utm_source」や「utm_campaign」などのUTMパラメータを基に、トラフィックデータを確認します。
utm_source流入経路の「参照元」を指定します。 例)google、yahoo、bing など
utm_medium流入経路の「メディアタイプ」を指定します。 例)cpc(検索広告)、display(ディスプレイ広告)、social、email
utm_campaign流入経路がどの「キャンペーン」に関連しているかを指定します。 例)summer_sale、new_product
utm_term検索広告で使用されるキーワードを指定します。ただし、検索語句(検索クエリ)の取得ができなくなるので注意が必要です。
utm_content広告のバリエーションやA/Bテストで複数の異なるコンテンツを識別するために使用します。 例)banner_ad、video_ad

※UTMパラメータは、URLの末尾に追加するクエリ文字列で、ユーザーの流入元を判別できます。

UTMパラメータやGA4レポートの活用方法をわかりやすく解説した資料をご用意しています。ぜひご活用ください。
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まとめ

GA4での参照元分析は、マーケティング施策を最適化するために重要です。参照元を把握することで、訪問者がどのチャネルから来たのかを確認し、最も効果的な施策を特定できます。これにより、無駄なリソースを排除し、ターゲティング精度を向上させることが可能です。GA4では、「ユーザー獲得」や「トラフィックの獲得」レポートを活用し、UTMパラメータでキャンペーン効果も追跡できます。データを元に戦略を強化し、マーケティングの効果を最大化しましょう。

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