2025年5月(一部2025年4月)の間に発表があったWEB広告メディアのアップデート情報をいくつかピックアップしました。
参照元サイトは英語版のみの場合もあります。
Google広告のアップデート情報
P-MAXキャンペーン 新機能の追加を発表
参照元:Google Ads & Commerce Blog – Channel performance and more reporting coming to Performance Max
Googleは、P-MAXキャンペーンにおいて、チャネル別レポートなど、より詳細なレポート機能を段階的に追加することを発表しました。
P-MAXは1つのキャンペーンで、検索・YouTube・Gmail・ディスプレイ・マップなどGoogleの全チャネルに広告配信ができる強力なキャンペーンタイプです。今回のアップデートでは、さらに透明性が高まり、運用改善のヒントが得やすくなります。
■チャネル別レポート
各チャネル(検索・YouTube・Gmail・マップなど)で、どのチャネルがどのくらいコンバージョンに貢献しているのかを可視化できる新機能です。チャネルごとの成果(クリック・コンバージョン・費用など)を表やグラフで確認できるようになります。
■ 検索語句レポートの進化
従来の検索インサイトに加え、P-MAXでも検索キャンペーン並みの検索語句データが閲覧可能になります。成果の高い検索語句に合わせたテキストアセットの作成、ミスマッチな検索語句の除外などへの活用が期待できます。
■アセット別レポートがさらに強化
これまでの「コンバージョン貢献」に加え、表示回数、クリック数、費用、平均CPC(クリック単価)、コンバージョン価値/費用 などの指標も追加されます。
アセットの種類やテーマごとに、どのクリエイティブが最も成果を出しているかを分析できます。
※チャネル別レポートは近日中にオープンベータ版を公開予定。
【検索広告】新機能 AI Maxを発表
参照元:Google Ads & Commerce Blog – Unlock next-level performance with AI Max for Search campaigns
Google広告は検索広告の成果最大化を支援するAIを活用した新機能「AI Max」を発表しました。
■検索語句マッチングでリーチを拡大
インテントマッチとキーワードレス技術で、既存のキーワードを拡張し、従来は見逃してしまうような検索クエリを見つけて配信をします。これにより、新規顧客の獲得、コンバージョン増加が期待できます。
■クリエイティブ自動生成
新しくなった自動生成アセットでは、ランディングページや広告、キーワードに基づいて、検索意図に沿った見出しや説明文などの広告文を自動で作成できます。また、最終ページURLの拡張を組み合わせることで、より関連性の高いランディングページに誘導できます。
※2025年5月下旬よりベータ版が全世界で提供開始
Google タグ ゲートウェイで測定精度と広告パフォーマンスが向上
参照元:Google広告ヘルプ – 広告主向け Google タグ ゲートウェイでコンバージョンの測定と広告のパフォーマンスを向上
Google広告は、データの質と測定の精度を向上させ、広告キャンペーンの効果を最大化するための新機能「Google タグ ゲートウェイ」を発表しました。
Google タグ ゲートウェイは、ファーストパーティデータを活用し、広告効果測定とAI最適化を強化する仕組み。WebサイトやCDN(コンテンツ配信ネットワーク)、サーバーなど自社インフラ経由でGoogleタグを配信・運用することができます。
- 測定精度の向上:サーバー経由でのコンバージョン送信により、データの正確性が向上。AI入札や広告最適化にも貢献。
- 詳細なキャンペーン分析:ユーザーのカスタマージャーニーを深く理解し、効果的な施策立案が可能に。
- プライバシー保護強化:Confidential Computingに対応予定。データ処理の透明性とセキュリティがさらに向上。
- タグの再設定不要:既存タグをそのまま使えるため、追加作業なく簡単に導入可能。
- シンプルなセットアップ:Cloudflareと提携して、ワンクリックでタグゲートウェイの導入が可能に。
【検索広告】検索結果ページ下部の広告表示に関する変更
参照元:Google広告ヘルプ – ページ下部に表示される検索広告の関連性の向上
これまで、検索結果ページの上部に広告を表示していた広告主は、下部の広告枠には入札できない仕組みでした。今回の変更により、同じ広告主が下部の広告オークションにも入札できるようになりました。これにより、ページを最後までスクロールしたユーザーにも、より関連性の高い広告が表示されやすくなります。ただし、表示される広告は各プレースメントに最適化されるため、上部広告と内容が完全に一致するとは限りません。
Yahoo!広告のアップデート情報
【ディスプレイ広告(運用型)】入札戦略「コンバージョン価値の最大化」正式提供開始のお知らせ
参照元:LINEヤフー for business -【ディスプレイ広告(運用型)】入札戦略「コンバージョン価値の最大化」正式提供開始のお知らせ
Yahoo! ディスプレイ広告(運用型)において、コンバージョン設定の「コンバージョンの価値」が最大化されるように、入札価格を自動で調整する新しい入札戦略「コンバージョン価値の最大化」の提供が開始されました。この戦略は、コンバージョン数ではなく「コンバージョンの価値」を重視することで、異なる価格帯のコンバージョンが混在するキャンペーンにおいて、売り上げや広告費用対効果の向上が期待されます。
【検索広告(ショッピング)】商品情報掲載を無料化
参照元:LINEヤフー for business – 検索広告(ショッピング)商品情報掲載の無料化について
検索広告(ショッピング)の商品情報掲載は、これまで成果報酬型(CPA課金)での課金方式でしたが、無料で掲載できるようになりました。
【ディスプレイ広告】オーディエンスリストターゲティングで機能強化
参照元:LINEヤフー for business -【ディスプレイ広告】オーディエンスリストターゲティング 共通オーディエンスリストのカテゴリー追加とターゲティング精度改善について
Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)のオーディエンスリストターゲティングで、以下の変更が実施されました。
■共通オーディエンスリストのカテゴリー追加
「興味関心」 – 「メディア、エンターテインメント」配下に「マンガアプリ好き」カテゴリーを追加。
■ターゲティング精度の改善
共通オーディエンスリスト利用時のターゲティング精度が改善されました。今後はLINEヤフー株式会社が保有するアプリデータと類似した行動履歴を持つユーザーの情報を加味して、ターゲティングが実施されます。ただし、広告の配信傾向が変わる場合があるため注意が必要です。
【ディスプレイ広告(運用型)】リワードフォーマットの配信先が拡大
参照元:LINEヤフー for business -【ディスプレイ広告(運用型)】リワードフォーマットの配信拡大のお知らせ
Yahoo!広告のディスプレイ広告(運用型)において、ユーザーにインセンティブを付与する「リワードフォーマット」の配信先が拡大されます。
※リワードフォーマットとは:広告を視聴したユーザーに、ポイントなどの特典(インセンティブ)を提供する広告形式です。全画面で広告表示可能で、ユーザーの視聴意欲が高く、広告効果の最大化が期待できます。
これまでリワードフォーマットの配信先は、LINEファミリーアプリおよびLINE広告ネットワークに限られていましたが、今後は以下のように対象が広がります。
- LINEヤフーが提供するサービス
- LINEヤフー以外の提携パートナーサイトやアプリ
この拡大により、広告の露出機会が増加し、より多くのユーザーにアプローチ可能になります。なお、新たな配信枠は順次追加予定とのことです。
※実施日:2025年5月1日(木)以降 順次配信開始
【検索広告】画像アセットの配信最適化アップデート
参照元:LINEヤフー for business -【検索広告】画像アセットの配信最適化について
Yahoo!広告の検索広告において、「画像アセット」の配信最適化に関するアップデートが実施されました。この変更は、検索ユーザーにとって価値の高い広告表示を実現することを目的としており、広告効果のさらなる向上が期待されます。
今回のアップデートにより、広告の配信傾向に変化が生じる可能性があるため、画像アセットを設定しているキャンペーンや広告グループについては、パフォーマンスレポートや統計情報を定期的に確認することをおすすめします。
※画像アセットとは:検索広告に画像を追加で表示できる機能です。通常のテキスト(タイトル・説明文)に加えて画像が表示されることで、より視覚的にユーザーに訴求でき、クリック率の向上が期待できます。
【ディスプレイ広告(運用型)】アスペクト比「3:2」レスポンシブ(画像・動画)の提供開始
参照元:LINEヤフー for business -【ディスプレイ広告(運用型)】アスペクト比「3:2」レスポンシブ(画像・動画)の提供開始について
ディスプレイ広告(運用型)のレスポンシブ(画像)、レスポンシブ(動画)において、新たにアスペクト比「3:2」の画像・動画に対応しました。
アスペクト比や最小ピクセルサイズ等は以下のとおりです。
画像 | ・アスペクト比:3:2 ・最小ピクセルサイズ:600ピクセル×400ピクセル ・推奨ピクセルサイズ:1200ピクセル×800ピクセル 上記項目以外は従来のレスポンシブ(画像)と同じ規定内容です。 |
動画 | ・アスペクト比:3:2 ・最小ピクセルサイズ:600ピクセル×400ピクセル 上記項目以外は従来のレスポンシブ(動画)と同じ規定内容です。 |
配信可能なキャンペーン目的は以下のとおりです。
- コンバージョン
- アプリ訴求
- サイト誘導
- 動画再生
- ブランド認知
- 友だち追加
- PayPayギフト
【検索広告(ショッピング)】商品グループ作成の機能変更
参照元:LINEヤフー for business – 検索広告(ショッピング) SSA 商品グループ作成の機能変更について
検索連動型ショッピング広告(SSA)の商品グループ作成時に、属性(商品名、カテゴリーなど)から「ブランド」が選択できなくなりました。
既存の「ブランド」を用いた商品グループでは、引き続き広告が配信されます。また、入札価格などの編集も可能です。
Microsoft広告のアップデート情報
Microsoft Advertising 最新アップデートまとめ
参照元:Microsoft Advertising – Ads Studio in Editor and other product updates for May
Microsoft広告では、キャンペーンやアセット管理をより簡単かつ効率的にする新機能を発表しました。今月の注目は、Ads StudioのEditor対応をはじめ、オーディエンス広告やネイティブ広告の機能拡充など、多くのアップデートが含まれています。
■Ads StudioがMicrosoft Advertising Editorでも利用可能に
Ads Studioは、生成AIを活用して広告のパフォーマンスを高めるためのクリエイティブツールです。これまでWeb版UIでのみ使用できましたが、Microsoft Advertising Editorでも利用可能になります。
- Copilotによる画像生成・背景作成・バナー作成
- 画像編集やアセットごとのパフォーマンス分析
- ブランドキットの構築:フォント・カラー・ロゴなどのブランドガイドラインに基づいて一貫性のあるアセットを生成
■オーディエンス広告のアップデート
ロゴとCTA(行動喚起)の追加
オーディエンス広告では、ネイティブ広告にロゴとCTA(コールトゥアクション)を追加できるようになりました。これにより以下のような効果を期待できます。
・広告のエンゲージメント向上
・ユーザーのアクション促進
・ブランドの視認性向上
新しい診断ツールの導入
オーディエンス広告のキャンペーン概要タブに診断ツールが新しく導入されました。リアルタイムでキャンペーン設定、課金、編集、入札戦略、コンバージョンのヘルスチェックが可能です。
■ ネイティブ広告に動画アセットを追加可能に
ネイティブキャンペーンに、新たなアセットタイプとして動画アセットが利用できるようになりました。
■スマート アシスト キャンペーンがP-Maxへ移行
既存のスマート アシスト キャンペーンが、5月中旬から順次、P-Maxキャンペーンにアップグレードされます。
※Google広告からインポートされたスマートキャンペーンは今回の対象外
■P-Maxキャンペーンの新機能・強化ポイント
P-Maxキャンペーンにも以下の新機能が続々追加・更新予定です。
- スクリプト & 自動ルール:柔軟な管理と自動化が可能に
- アセット・オーディエンスのレポート強化:詳細な分析がしやすくなる
- LinkedInターゲティングの対応:オーディエンスシグナルとして活用可能に
- Google広告からブランドリストのインポート:ブランド管理の効率化
- 新規顧客獲得の目標設定:新規顧客に特化したキャンペーン設計が可能に
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2025年4月(一部2025年3月)の間に発表があったWEB広告メディアのアップデート情報をいくつかピックアップしました。参照元サイトは英語版のみの場合もあります。Google広告のアップデート情報P-MAX 最新アップデートま[…]