Windowsをご使用の方であればBingという検索エンジンはご存じかと思います。
ただし、日本ではGoogleやYahoo!に比べるとまだ知名度や使用率が低く、企業のWEBマーケティング担当者もあまり重要視していないかもしれません。
今後Bingがどうなっていくのか、SEO対策は行った方がよいのか気になっている方も多いと思います。
そこで今回は検索エンジンのbingについて、その特徴やSEO対策をご紹介していきます。
■検索エンジン「Bing」とは?
Bingとは、Microsoftが提供する検索エンジンです。
Windows10から標準搭載されているブラウザ「Edge」の基本検索エンジンになっています。
ちなみに、検索エンジンとは、インターネットに公開されている情報を検索し探し出すためのシステムで、ブラウザはインターネットに公開されているサイトを表示するためのソフトウェアとなります。
日本の検索エンジンシェア率は2022年の11月までの1年間で以下のようになっており、Google、Yahoo!に次いで3番目のシェア率となっています。
引用元:https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/all/japan/#monthly-202111-202211-bar
期間:2021年11月~2022年11月
Google:76.45%
Yahoo!:14.73%
Bing:7.91%
DuckDuckGo:0.31%
Baidu:0.2%
CocCoc:0.17%
まだGoogleが半数以上のシェア率を占めていますが、Bingのシェア率は増加傾向にあり世界的にも注目されています。
今後まだ成長していくことを考えると、今のうちにSEO対策に取り掛かっていくことも検討してもいいかもしれません。
■GoogleとBingの違いについて
Bingは「Bing Webmaster Guidelines」というガイドラインを公開しており、そこにはBingの検索結果のランキング要因として以下の6つを挙げています。(※サイトは今のところ英語版のみなので、和訳したものを載せています。)
- 関連性…関連性とは、ランディングページのコンテンツが、検索クエリの意図にどれだけ近いかを意味します。この近さを指すものとしては、ページに直接表示されている用語や、そのページを参照しているリンクで使用されているフレーズとの一致が含まれます。また、同義語や略語など、クエリ用語と完全には一致しないものの、同じ意味を持つと理解されるものも考慮されます。多くのクエリには、複数の意図が含まれている可能性があります。Bing は、すべての意図を反映した包括的な結果を提供するように努めています。Bingは、ユーザーが権威の低いコンテンツを探す意図を明確に示さない限り、ユーザーが高品質で権威のあるコンテンツを探していると見なしています。
- 品質と信頼性… ウェブサイトの品質と信頼性(QC)の判断には、サイトの目的の明確さ、使いやすさ、プレゼンテーションの評価などが含まれます。また、著者やサイトの評判、言説(たとえば、データソースの引用や言及がある記事)は、データソースの説明や引用がない記事よりも高品質とみなされます。
- ユーザーエンゲージメント… Bingは、ユーザーが検索結果とどのように関わっているかについても考慮します。ユーザーエンゲージメントを判断する材料として次のようなことを調べます。あるクエリに対して、ユーザーは検索結果をクリックしたか、またクリックした場合はどの結果か?ユーザーはクリックした検索結果に時間を費やしたか、それともすぐにBingに戻ったか?ユーザーはクエリを調整または修正したか?Bingウェブマスター・ダッシュボードでは、ユーザーがお客様のウェブページとどのようにやり取りしているかについてのインサイトを得ることができます。
- 鮮度… 一般的に、Bingは新鮮なコンテンツを好みます。常に最新の情報を提供しているページが新鮮とみなされるのです。多くの場合、今日制作されたコンテンツは、数年後にも関連性を保っています。しかし、今日制作されたコンテンツがすぐに古くなってしまうケースもあります。
- 所在地… ランキング結果において、Bingはユーザーの位置情報(国や都市)、ページがホストされている場所、ページの言語、そのページを訪れた他のユーザーの位置情報を考慮します。
- ページロード時間… ページの読み込み時間が遅いと、訪問者はコンテンツが読み込まれる前にあなたのウェブサイトを離れ、別の場所に情報を探しに行く可能性があります。Bingは、これをユーザー体験の低下や検索結果の有用性の低下と見なす可能性があります。ページの読み込みが速いことは常に良いことですが、ウェブマスターはページの読み込み速度と有益なユーザーエクスペリエンスのバランスを取る必要があります。
一般的にGoogleのランキング要因と大きな差はないと言われています。
特徴的な違いとしては、BingはGoogleよりドメインパワーや被リンクを重視していないと言われており、例えば小規模なサイトであっても、上記で挙げたような要素で評価が高ければ、Googleよりも上位に表示される可能性が高そうです。
ただし、ランキング要因が似ているからと言って検索結果も同じような結果になるとは限りません。
BingとGoogleでそれぞれの検索結果を比較してみました。
■BingとGoogleの検索結果調査
BingとGoogle2つの検索エンジンを使って、実際の検索結果を比較してみました。
それぞれ、以下の基準で集計を行っています。
・完全一致=2つの検索エンジンで順位も一致していた割合
・10位以内=順位は違うが、2つの検索エンジンで10位以内に入っていた割合
また、表示されるタイトルが違くても、ルートドメインが一致していればカウントしています。
例えば、「天井材」というキーワードで比較してみた結果が下記の表になります。
Bing | |
天井材・軒天井材|製品情報|DAIKEN-大建工業 | 天井材・軒天井材|製品情報|DAIKEN-大建工業 |
天井材の通販|建築内装材|ホームセンターナフコ【公式通販】 | 【天井材】のおすすめ人気ランキング – モノタロウ |
【楽天市場】天井材の通販. | 天井用パネル・化粧板・膜 | 天井材 | 建築材料 – 建材ナビ |
天井材の種類と特徴&選び方|SUVACO(スバコ) | 天井材の通販|建築内装材 – ナフコオンラインストア |
【天井材】のおすすめ人気ランキング – モノタロウ | 【楽天市場】天井材の通販 |
天井用パネル・化粧板・膜 | 天井材 | 建築材料 | 【建材ナビ】 | 「天井材」ロックウール化粧吸音板-ソーラトンとは – 吉野石膏 |
天井一覧|吉野石膏 | 天井材 壁材の人気商品・通販・価格比較 |
Amazon.co.jp: 天井材 | 壁・天井材|朝日ウッドテック株式会社 |
天井材・軒天井材(住宅向け)製品ラインアップ|DAIKEN | 天井材が軽量であるべき理由 様々な軽量天井材の紹介 |
天井材|工具・建築資材|ホームセンター通販【カインズ】 | 【天井材特集】新人建材ライターが選んだおしゃれ天井材13選 |
キーワード「建築基準法」の結果は、完全一致の割合は10%、10位以内の割合は40%となります。
同様に製造業・建築業関連のキーワードから10個キーワードをピックアップし調査してみました。
「ポンプ」 | 完全一致 | 0% |
10位以内 | 70% | |
「エレクトロニクス」 | 完全一致 | 0% |
10位以内 | 50% | |
「溶接技術」 | 完全一致 | 10% |
10位以内 | 30% | |
「ディスペンサ」 | 完全一致 | 0% |
10位以内 | 40% | |
「表面処理」 | 完全一致 | 20% |
10位以内 | 60% | |
「地震対策」 | 完全一致 | 0% |
10位以内 | 0% | |
「塗装」 | 完全一致 | 0% |
10位以内 | 0% | |
「エクステリア」 | 完全一致 | 0% |
10位以内 | 30% | |
「建築基準法」 | 完全一致 | 20% |
10位以内 | 50% | |
「天井材」 | 完全一致 | 10% |
10位以内 | 40% |
全体の結果を見てみると、10位以内は0%~70%の間の一致率、完全一致は0%がほとんどで、一番高くても20%でした。
このことからも、ランキング要因が似ていると言ってもBingとGoogleでは検索結果が異なることが分かりました。
基本は押さえたうえで、それぞれに合わせたSEO対策をしていく必要があります。
まずは、現状を把握するために「Bing Webmaster Tools」を使ってインデックス登録をしていきましょう。
■「Bing Webmaster Tools」を使って、サイトのURLを送信する。
Bingにも「Google Search Console」のようなツール「Bing Webmaster Tools」があります。
詳しい機能はまた別の記事で紹介しますが、こちらのツールを使ってインデックス登録を促すことで、SEO効果を高めることが期待できます。
また、こちらのツールではサイトマップを送信することができます。
サイトマップとは、WEBサイト内の地図のようなものです。WEBサイト内にどのようなページが存在するのか一覧で確認することができます。
サイトマップを送信しておくことで、サイトを巡回する際にサイトマップを利用するようになり、クローラビリティが上がります。
検索エンジンの仕組みや検索結果が決められるまでの流れなどは以前作成した記事をご確認下さい。
普段、何か調べものをする際、インターネットを使って検索することも多いと思いますが、その検索の仕組みについては意外と知らない人も多いのではないでしょうか。検索エンジンのことについて少しでも理解できればサイト運営に役立つと思います。そこ[…]
■まとめ
BingとGoogleのランキング要因は似ていますが、検索結果は同じにはならないことが調査でわかりました。
まずは自社サイトの現状を把握し、次の施策を考えていきましょう。
ちなみに短期的にBingでのWEB集客を増やしたいという方は、2022年の5月に日本でも提供が開始された「Microsoft広告」も検討してみるといいかもしれません。
Microsoft広告はリスティング広告も配信でき、Bingの検索結果に広告が掲載できます。
Bingは国内3位のシェア率といっても、建築業や製造業といった業界単位でも検索エンジンのシェア率は変わってくると思います。
自社のターゲットがどの検索エンジンを使用して情報収集をする傾向にあるのかで、どの媒体の広告を使用するのか検討していただければと思います。
弊社は1988年から培ってきたノウハウをもとに、建築業・製造業のWEB集客を支援しております。
BingのSEOやMicrosoft広告にも力を入れていきたいとお考えの方は、是非一度弊社にご相談ください。