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【リスティング広告】製造業向けクリック課金(CPC)の仕組みと予算を決める方法

【リスティング広告】製造業向けクリック課金(CPC)の仕組みと予算を決める方法

【リスティング広告】製造業向けクリック課金(CPC)の仕組みと予算を決める方法

専門的な用途や用語が多い製造業で自社の製品のターゲット向けにリスティング広告を配信することは有効な手段と言えます。

リスティング広告を行おうと思った際に予算をいくら用意すればいいのか迷う方も多いかと思います。
適切な予算を決めるためには、どうやって課金されているのか、そしてどれくらいの予算があればいいのか知っておく必要があります。

そこで今回はリスティング広告における課金の仕組みから費用の決まり方、予算の設定の仕方までを製造業の特性を交えながら簡単にご紹介します。

■リスティング広告のクリック課金(CPC)とは?

クリック課金とは?

「クリック課金(CPC)」とは、広告がクリックされるごとに課金が発生する仕組みのことです。
リスティング広告ではこのクリック課金が設定されることが多いです。

費用の算出方法は以下の計算式から求められます。

クリック単価×クリックされた回数=実際に支払う費用

クリック単価とは、クリック1回につき発生する費用のことを指します。

各広告出稿主は1クリックに対して払ってもいい(発生する費用)金額を上限クリック単価として設定します。
上限クリック単価と品質スコア、掲載順位によって、最終的なクリック単価が決まります。

■クリック課金に関わる3つのポイント

1:上限クリック単価とは

まずは上限クリック単価について解説します。

上限クリック単価とは広告出稿主が1クリックに対して払ってもいい(発生する費用)金額のこと

ですが1クリックに対して払ってもいい金額といっても、実際どのくらいを設定すればいいのかを自分で考えるのは判断が難しいと思います。
そんな時はGoogleが提供しているキーワードプランナーが役に立ちます。

キーワードプランナーとは、掲載したいキーワードで実施に出稿するとどのくらいのクリック単価になるのかを予想し算出してくれる無料ツールです。

キーワードプランナーで広告主として設定できる上限クリック単価の金額を設定すると、その金額から想定される検索ボリューム、想定獲得クリック数などの見積もりが出ます。

このツールによって出る見積もりを基に広告主は上限クリック単価を設定できますので、参考にしてみてください。
なお、キーワードプランナーの利用にはGoogle広告のアカウントが必要です。

キーワードプランナーについて詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。

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【基本解説】キーワードプランナー・キーワードアドバイスツールの使い方

参考サイト:キーワードプランナーについて-Google広告ヘルプ

2:品質スコアとは?

次に品質スコアについて解説します。

品質スコアとは、検索された際に表示された広告やキーワード、ランディングページ(リンク先)が検索したユーザーとの関連性が高いかを評価した指標のこと

検索された広告とリンク先URLの内容がユーザーにとって利便性が高いかどうかを評価した指標と捉えるとわかりやすいかもしれません。

判断される項目をさらに詳細に分けると以下の3つが評価に関わります。
平均クリック率
・広告の関連性
・ランディングページ
の利便性

品質スコアが高い=その広告がユーザーにとって有益な広告だと評価されるため、入札単価は低く抑えつつ広告掲載順位を上げることができます。

この「入札単価は安価に抑えつつ広告掲載順位を上げることができる」については広告ランクが関わってきますので、次の掲載順位の決まり方で一緒に解説していきます。

3:掲載順位の決まり方

最後に掲載順位の決まり方について解説します。

前項の最後でも出てきましたが、掲載順位が決まるのには広告ランクによって決定されます。
では広告ランクと掲載順位の関係性とはどのようなものなのでしょうか。

先ほど解説した通り、掲載順位は「広告ランクによって」決定されます。
下記の図を参考にご説明します。

表示順位の比較例

例えばA社、B社、C社、D社がオークションで入札しているとします。

各会社の上限クリック単価は80円から300円と幅が大きくなっています。この4社で掲載順位を争うときに、広告ランクが重要となります。

各会社ごとで上限クリック単価×品質スコアで算出した数値を広告ランクとし、この広告ランクが高い順に掲載順位が決定します。

この例からも分かりますが、上限クリック単価を高く設定できたからと言って、掲載順位も比例して高くなるわけではありません。
また別視点からみると、安価な上限クリック単価でも品質スコアが高ければ、掲載順位がより上位に掲載できる可能性がある。とも取れます。

このことからも、予算だけでなく広告の品質を上げることがいかに重要かわかると思います。

■予算を決める方法

実際に支払う金額(クリック単価)の算出の仕方

これまで「実際に広告主が実際に支払う費用の決まり方」クリック単価×クリックされた回数=実際に支払う費用のうち、クリック単価はどのように決まるかを解説してきました。

では実際にクリック単価はこれらの要素を基にどう決まるのでしょうか。

クリック単価が決まる計算式は以下の通りです。

自社広告より掲載順位が1つ下(低い)会社の広告ランク÷自社広告の品質スコア+1円

また、クリック単価は広告掲載されるたびにオークションが発生し(広告ランクの比較)その都度変動します。
クリック単価を安価にし、より多くのクリックを獲得するためにも品質スコアをなるべくあげるよう運用していくことが重要です。

予算の設定方法

リスティング広告の予算設定としては、基本は「1日の平均予算」を設定します。

例えば1ヶ月で100,000円のクリック費用で運用したいと思った時、30日間の場合
100,000円÷30日間=3,333.33….円
となるので、1円の位を切り捨てて「1日3,330円」で設定します。

また、1日の予算はいつでも自由に変更ができるので、急に「1日2,000円」で予算を設定したい。などと変わった時もすぐに変更することができます。

実際にかかる費用の注意点としては、費用が1日の平均予算を超える場合があるという点です。

広告が頻繁に表示された場合は、コンバージョンに対するお支払いを設定している場合を除き、1 日の合計費用が 1 日の平均予算の最大 2 倍になることがあります。
と案内も出ています。

1日の平均予算を設定していても、設定予算より多く広告が掲載、クリックされ費用を請求される場合がありますので注視しましょう。

■製造業のクリック単価の特徴

クリック単価は業界によって相場が異なります。

BtoBや製造業のキーワードはそもそもの検索数が少ない傾向があります。
そのため一定の業界では名の知れている場合であっても、検索需要が少なければ検索自体してもらえないので出稿してもうまく運用できない場合があります。つまりニッチすぎる商材の場合は難しいことがあるのです。

ですが、このようなニッチな分野であっても別名称や違った側面からの言及ができる場合はうまくユーザーにマッチすることもあります。

また、検索需要は多いキーワードでも、広告出稿(競合)している会社が多い場合や競合が強い(予算を多くWeb広告に費やしている)場合も難しいことがあります。

キーワードプランナーの予測例

このような場合はクリック費用が高騰しやすいので、自社があまり費用をかけられない場合などは広告掲載自体がなかなかできない例もあります。

キーワードによっては掛け合わせ次第で掲載するユーザーのセグメントもできるので一概に不向きとは言えませんが、自社が掲載したい商材に関わるキーワードはどういった可能性があるかを事前に把握しておくことが重要になります。

さらに、例えば「ねじ」といった用途が多くターゲットが絞り辛いキーワードの場合、キーワードを組み合わせて検索するユーザーを絞るか、オーディエンスの設定でターゲティングしていくことが重要です。

■まとめ

以上、リスティング広告における課金の仕組みについて、各項目ごとに解説しました。
課金制については、一見難しい、ややこしく感じる部分もあるかと思います。
ですが、上限クリック単価を見極める。品質スコアを上げるよう改善できないか。など広告の品質改善のヒントもあります。

是非これから広告掲載をご検討の方も、広告掲載中の方も、より安価にいい広告を掲載するために掲載内容を見直してみるのはいかがでしょうか。
弊社ではリスティング広告の運用代行サービスも行っております。Web広告についてお悩みがある方はお気軽にお問い合わせください。

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