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マイクロコンバージョンとは?目的と設定例(BtoB編)

マイクロコンバージョンとは?目的と設定例(BtoB編)

BtoBマーケティングでは、商談や資料請求といった本来のコンバージョン(CV)に至るまでの件数が少なく、広告やWebサイトの改善指針に悩むことが少なくありません。

そんなときに役立つのが「マイクロコンバージョン」という考え方です。
この記事では、マイクロコンバージョンの概要からBtoB企業での活用方法、設定例までを解説します。

マイクロコンバージョンとは

マイクロコンバージョンとは、最終的なコンバージョン(例:お問い合わせ完了、資料請求)に至るまでの中間的なユーザー行動をコンバージョンとして計測するものです。

例えば、以下のようなアクションが該当します。

  • お問い合わせフォームの到達
  • 資料請求ページのリンククリック
  • ホワイトペーパーダウンロード
  • メルマガ登録 など

ユーザーの関心の高さを測る「行動のシグナル」として活用できるのがポイントです。

※計測には通常のコンバージョンタグと同様の設定が必要です。Googleタグマネージャーなどを使って設定できます。

コンバージョンタグの発行と設置については、こちらのページで紹介しています。

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マイクロコンバージョンを設定する目的

ページ改善のヒントを得るため

フォームに到達するが送信に至らない、資料請求ページを見たが離脱した——
こうしたユーザー行動を分解して可視化することで、どこで離脱が発生しているかを分析しやすくなります。

ユーザー行動の全体像を把握するため

マイクロコンバージョンを設定することで、ユーザーが本CVに至るまでに通るステップが明確になります。
GA4などの行動フロー分析とあわせて使えば、ユーザーの関心段階ごとの最適化にもつながります。

広告のスマート入札で活用するため

Google広告のスマート自動入札(例:コンバージョン数の最大化)は、一定量のCVデータをもとに最適化されます。ただし、BtoBの高単価商材などでは本CVの件数が少なく、入札アルゴリズムに十分な学習データが集まらないことがあります。この場合、マイクロコンバージョンを設定することで、スマート自動入札に活用できるデータ量を補完することが可能です。

コンバージョン数が少ないBtoB企業のための入札戦略設定については、こちらのページで紹介しています。

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BtoB企業におけるマイクロコンバージョンの具体例

BtoBの場合、検討期間が長く、本CVまでのハードルが高いため、興味・関心レベルを測る指標が重要になります。以下は代表的なマイクロコンバージョン例です。

行動内容活用目的
お問い合わせフォーム到達検討フェーズの可視化
資料請求ページのリンククリック興味の高まりを測る
ホワイトペーパーダウンロード課題認識層の獲得指標
ウェビナー申し込み教育型コンテンツの効果測定
メールマガジン登録ナーチャリング対象の抽出

設定するマイクロコンバージョンは、「将来的に本CVにつながる可能性が高い行動」を意識して選びましょう。

マイクロコンバージョン設定時の注意点と活用のコツ

マイクロコンバージョンを効果的に活用するためには、いくつかの注意点と工夫が必要です。設定前に押さえておきたいポイントを整理しましょう。

  • むやみに数を増やしすぎない
    ⇒ 分析が複雑化し、かえって改善方針が見えにくくなります。
  • コンバージョンとして扱う際は価値設定も検討する
    ⇒ スマート入札でマイクロCVを使う際には、通常CVより低めの「目標CPA」や「コンバージョン値」を設定しましょう。
  • 本CVと混同しないよう名称を明確にする
    ⇒ Google広告やGA4上で「micro_」など接頭辞をつけて分類するのがおすすめです。

まとめ

マイクロコンバージョンは、コンバージョンの少ないBtoBマーケティングにおいて、改善のヒントや広告最適化に欠かせない考え方です。単なるKPIではなく、ユーザーの検討段階を可視化する「行動のサイン」として活用することで、CVの質や量を高めるための施策立案がしやすくなります。重要なのは、「最終CVに近い」「検討レベルの高い行動」を見極めた上で、目的に応じて適切な数を設定することです。
ぜひ自社のマーケティングに合わせたマイクロコンバージョンを検討してみてください。

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