Googleディスプレイ広告のターゲティング設定には、「カスタムセグメント」があります。
これは、従来の「アフィニティカテゴリー」と「インテントカテゴリー」という2つのオーディエンス設定が統合されたものです。
今回は、「カスタムセグメント」がどのようなターゲティング機能であるか、統合によりどのような変化があったのか、そしてその設定方法についてご紹介します。
■Google広告「カスタム セグメント」とは
Google広告のカスタムセグメントは、特定のユーザーグループをターゲットにするための機能で、広告キャンペーンの効果を高めるために使用します。
カスタムセグメントを使用すると、商品やサービスに対する興味や購買意欲が高いユーザーに広告を配信することができます。
関連性の高い「キーワード」「URL」「アプリ」を設定することで、ターゲットとなるオーディエンスを絞り込むことができます。
参照元:Google 広告 ヘルプ – カスタム セグメントについて
■「アフィニティカテゴリー」と「インテントカテゴリー」について
Google広告では、従来「カスタムアフィニティ」と「カスタムインテント」を使って、興味関心の高いユーザーと購買意欲の高いユーザーを分けてターゲティングしていました。
しかし2020年9月より「カスタムセグメント」に統合され、それぞれに分けてターゲティングする必要がなくなりました。
現在ではこれらの機能は統合されていますが、簡単に「アフィニティカテゴリー」と「インテントカテゴリー」について説明します。
この2つのオーディエンスを理解することで、カスタムセグメントの仕様もより理解しやすくなるでしょう。
「アフィニティカテゴリー」について
アフィニティカテゴリーとは、指定した商品ジャンルに興味や関心を持っているオーディエンスに対して広告を配信するターゲティング方法です。
例えば、「ファストフード好き」「カメラ愛好家」「読書好き」「野球ファン」といった大きなくくりでターゲティングが行われているため、商品やサービスに対してマッチしているが、まだ認知していないユーザーへのアピールに向いています。
「インテントカテゴリー」について
インテントカテゴリーとは、購買意欲の強いオーディエンスに対して広告を配信するターゲティング方法です。
例えば、「ジャケット」「釣り」「ノートパソコン」「国内旅行」といったアフィニティよりも細かいターゲティングを行えます。
既に購買意欲があり情報収集しているユーザーに対して広告配信ができるため、お問い合わせや購入に繋がりやすいユーザーとも言えます。
この2つのオーディエンスの大きな違いは広告を配信する目的です。
アフィニティカテゴリーは潜在層、インテントカテゴリーは顕在層に広告を配信します。
アフィニティカテゴリーはユーザーの興味や関心に基づいており、ブランドについてまだ知らないユーザーも含まれるため、認知拡大には適していますが、直接的なコンバージョンにはカスタムインテントに比べて効果が低くなる可能性があります。
一方、インテントカテゴリーは購入を検討しているユーザーなど、コンバージョンに近い層に対して広告を配信するため、商品購入や資料請求を目的としたキャンペーンに向いています。
■カスタムセグメントへの統合によるメリット
キャンペーンのニーズに最適なオーディエンスが自動的に選択される
カスタムセグメントを設定することで、Googleのシステムがキャンペーンの目標やキーワードに基づいて、「リーチ」「比較検討」「パフォーマンス」のいずれかに重点を置いたオーディエンスに自動的に調整してくれます。
統合前は、商品やサービスに対して興味や関心があるユーザーと購買意欲の高いユーザーを分けて管理する必要がありましたが、現在では広告の目的や出稿状況に応じて自動的に最適なオーディエンスが選択されるようになりました。
■「カスタムセグメント」の指定
「カスタムセグメント」は、キーワード、URL、アプリのいずれかを入力するだけでオーディエンスを選定します。それぞれの要素がどのような役割を果たすのかご説明いたします。
「キーワード」
含む要素:興味や関心または行動
オーディエンスの種類:指定したキーワードに関連する商品やサービスに対して関心を持つ可能性が高いと思われるユーザーや購買意向がある可能性が高いユーザーに対して広告が配信されます。
「URL」
含む要素:類似のWebサイトを閲覧するユーザー
オーディエンスの種類:ターゲットとなるユーザーが訪れそうなWebサイトと類似したWebサイトを閲覧しているユーザーに対して広告が配信されます。
※指定したURLのWebサイトを訪れたユーザーに広告が配信されるわけではありません。
「アプリ」
含む要素:類似のアプリを使用するユーザー
オーディエンスの種類:ターゲットとなるユーザーが訪れそうなアプリと類似したアプリをダウンロードして使用しているユーザーに対して広告が配信されます。
■「カスタム セグメント」の設定方法
- 右上のメニュー[ツールと設定]アイコンをクリックします。
- [共有ライブラリ]の中の[オーディエンスマネージャー]をクリックします。
- 上のタブから[カスタムセグメント]をクリックします。
- プラス+ボタンをクリックします。
- セグメント名を任意で記入します。
- 「これらのいずれかの興味/関心や購入意向を持つユーザー」にチェックを入れます。
- キーワード、URL、アプリを追加します。
- [保存]をクリックします。
これで設定は完了です。設定したオーディエンスはオーディエンスマネージャーにて確認・編集が可能です。
■まとめ
今回は「カスタムセグメント」について、「アフィニティカテゴリー」と「インテントカテゴリー」の説明も交えながら解説しました。
カスタムセグメントによって複雑化するユーザーの興味・関心度や購買意欲のレベルの振り分けが自動で設定されるようになりました。
もちろん、カスタムセグメントを設定しても自社の商品やサービスに完全にマッチするユーザーに広告が配信されるわけではありません。どのようなユーザーに広告を配信すればコンバージョンが増えるかを考えながら、改善を続けることが重要です。
設定は簡単にできますので、まだという方はぜひお試しください。
また、弊社ではディスプレイ広告をはじめ、Google広告全般の運用代行を行っております。
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